「アニマルライツ(動物の権利)」って聞いたことありますか?
聞き慣れない言葉だと思いますが、人間と動物にとってとても大切なものです。
動物たちへの扱い
「アニマルライツ」または「動物の権利」という言葉。
その意味を紹介する前に、まずは私たち人間の動物たちへの接し方について再確認していきましょう。
ペットへの去勢
ペットを飼う際に注意することはたくさんありますが、「不妊去勢手術」もその1つです。
日本での「不妊去勢手術」の実施率は多いと言えます。
○ 犬の不妊去勢措置の実施率は増加する傾向で推移し、現在約 44%である(イン
ターネット調査)。
○ 猫の不妊去勢措置の実施率は増加する傾向で推移し、現在約 83%である(イン
ターネット調査)。
ごくごく当たり前にやっていることですが、人間に置き換えて考えてみると、簡単にできることではありません。
その行為自体を「悪」と言いたいのではありません。不妊去勢手術にはメリットもあります。
ただペット目線から見ると、メリット・デメリットだけで判断されているということになります。
感情のある家畜
次は、私たちの衣食住を支えてくれている「家畜」についてです。
スーパーなどのお店に行けば、「お肉のパック」は当たり前のように置いてありますよね。
しゃぶしゃぶ用だったり、焼き肉用だったり、食べやすいようにカットされて包装してあります。
そんな「お肉のパック」に加工される前は生きている動物です。
人と同じように感情を持ち、喜び、痛みを感じることができます。
そんな生き物たちを、平気で食べていることについて改めて考えてみると、「どうしてだろう」と疑問に思いませんか?
家畜もペットも同じです。スキンシップを取れば気持ちよさそうにしたり、人にも懐きます。
アニマルライツ(動物の権利)

アニマルライツとは?
そこででてくるものが、アニマルライツ(動物の権利)です。
アニマルライツを簡単に説明すると、”人も動物も平等。人に人権があるように動物にも権利がある”という考え方です。
苦痛を感じる能力があること(そのための感覚器官や神経組織、脳を備える)をはじめとして、感情や欲求を持つこと、知覚、記憶、未来の感覚があることなどを基準に、そのような動物にはなるべく自然のままに生きる権利や、人間に危害を加えられない権利があり、人間はそれらの権利を守る義務がある、という考え方です。
出典:アニマルライツ(動物の権利)とは?|NPO法人アニマルライツセンター 毛皮、動物実験、工場畜産、犬猫等の虐待的飼育をなくしエシカルな社会へ
菜食主義
特にわかりやすい活動が、動物を食料としている現在のライフスタイルを変える「菜食主義」というものです。
- 菜食主義:動物性食品の一部又は全部を避ける食生活を行うこと
菜食主義と一言でいっても、その種類はとても細かく、
「動物肉や魚介類だけを避ける」や「卵や乳製品なども避ける」などから「皮革製品の使用もダメ」など、食べ物以外も「避けるもの」として含まれていたり、本当に様々な種類があります。
また、菜食主義を実践している人のことを「ベジタリアン」や「ヴィーガン」と呼びます。

動物は自由に生きることができていない
私たちの動物に対しての接し方は、人間の利益を重視した行動がほとんどです。
例えば、「子猫が増えるとお世話しきれないから、不妊去勢手術を受けさせる」、「おいしいから豚肉を食べる」といった行動です。
違和感なくそれらを行っていますが、「ペットは自分の所有物だから何をしても良い」、「家畜は殺して食べても良い」とも言い換えることができます。
人と同じように感情を持っている動物たちは、人間の利益の為だけに生を受けたのでしょうか?
そんな問いに答えたものが「アニマルライツ(動物の権利)」という考えです。
また、類似の考えとして「アニマルウェルフェア(動物福祉)」というものもあります。
それらの考え方が広まり、人も動物もより自由に生きることができる世の中に変わっていくと良いですね。

さいごに
ちなみに私は菜食主義という訳では無いのですが、この記事を書いてから以前よりも肉の消費を抑えるようになりました。
といっても、「外食時に食べられる分だけしか頼まない」、「必要な量だけしか買わない」程度ですが・・・。
ですが、”ちりも積もれば山となる”
実際に菜食をしなくとも、多くの人が”ただ知識として知る”だけでも、動物たちにとって良い未来に近づいていくのではないでしょうか。
と、そんなことを思いました。